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Elizabeth
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アスリートはドM

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ハーフ  01:36:46
  

2005年03月19日

「レイモンさんのハムはボヘミアの味」  

結局インフルエンザのB型だったのじゃないかな
  
1週間ちょっと前に、きつい吐き気が来て熱が出て
それ以来、水を飲んだだけで胃痛になり、吐き気が治まらない状況だった
あまりにも回復しないので胃カメラでも飲まねばならないかとも思ったが
ようやく食事をしても大丈夫になった
おかげで2キロ、体重が軽くなって、マラソンシーズン開幕を控えて
結果としてはオーライかな?とも思う


図書館に返却する期日が迫っている本を一気に読んだ
「レイモンさんのハムはボヘミアの味」
シュミット木村眞寿美著



読んでいて、昨年5月に自分が書いたレイモンさんに関してのエントリーを思い出して恥ずかしくなった。上辺しか知らないくせに偉そうに書いたもんだと。結局は「レイモンさんは美味しいハム・ソーセージを作るひと」という観念しか持っていなかったのだな。
この本では著者であるシュミット木村眞寿美さんがカールレイモンとその妻である旧姓・勝田コウの実の娘、フランツィスカさんからの膨大な取材と文献、その他の調査を10年近く続けた集大成である。


いろんなことが書かれている
レイモン氏がこのようにして欧州統合運動をしていたなんて知らなかったし
アメリカに行ったりカムチャツカに行ったり。
苦労して築き上げたソーセージ工場などの財産を北海道は強制買収の名でレイモン氏から奪ってしまう
そして第2次世界大戦が始まると函館でひっそりと暮らす夫妻はスパイだと見られて、時には殺される覚悟もしたそうだ。いつも疑問に思うことだが、日本人の中にあったあの部分は何処へ行ったのか。占領とか虐殺とかお国のためとかいう精神は戦後数十年ですっかり人間の中から無くなってしまったのか?それとも時代が変わればまた姿を現すのか?

89歳で函館を離れ、娘夫妻の住むミュンヘンへ。ここで余生を過ごすはずだった。
だが1年たらずで住み慣れた函館に戻ってくる。
そして3年後、93歳で没。
淡々と書かれているのに涙が出た。
少しだけ、レイモン氏の人生とか欧州の歴史(民族や国境、戦争のこと)を知ることが出来た。とてもよい本だ。
ただ、レイモン氏の自叙伝ではなく、著者曰く「勝田コウの人生を追い、肉親以外の記録や情報も探し当て、彼女の生涯を再構成してきた」とあるように、勝田コウが自ら語っているかのような書体で綴られている。
 
  

http://sapolog.com/u/2912/%bd%d0%cd%e8%bb%f6/0000078374.html
  

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Posted by Elizabeth at 23:41│Comments(0)
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